カフェを併設したL字型の2世帯住宅　幕別町 Fさま

F邸は、ご夫妻と娘さまご家族が暮らす2世帯住宅です。退職後の生活を考えた新居建築は、多くの人と暮らしの楽しみを共有するため、カフェを併設した家をご希望されました。

イメージは、かつてご夫妻が暮らしたことのあるペルーの田舎家。細かいデザインは、海外建築のノウハウがあるとかち工房にすべてお任せしてくださいました。

高さ6mもある吹き抜けは、カフェの見せ場といえる空間です。質感のある塗り壁や、手刻みが美しい古材風の梁を採用し、素朴な温もりに溢れる内観に仕上げました。

プライベート空間である自宅と、共用スペースであるカフェをゆるやかに分ける境界に、店舗用の多目的空間を配置しました。奥さまのパッチワーク作品が、お部屋をかわいらしく彩ります。

Fさまご夫妻のお部屋は、こげ茶色のウォールナットの床で落ち着いた雰囲気にまとめています。Fさま世帯はこげ茶色、娘さま世帯は白を基調にすることで、視覚的に空間を分けました。

キッチンは、スペイン風のタイルがアクセントになっています。造作収納に合わせてシンクまわりの面材を変えており、統一感のある見た目と使いやすさが魅力です。

和室には雪見障子と広縁を採用しました。洋風の住まいに自然と馴染む、和のエッセンスが素敵です。

垂れ壁に欄間風のあしらいを施した和室は、縁のない琉球畳を用いてモダンな雰囲気にまとめました。欄間は後藤のオリジナルデザインで、建具職人が造作しています。

娘さま世帯は、白を基調にした清潔感のある空間です。幅広のカバ材を採用した無垢フローリングが、真っ白な部屋に温かみを添えています。

窓格子から柔らかな光が入るリビングは、勾配天井が印象的です。

Fさま「海外の建築に詳しい『とかち工房』さんは、実現したかった『ペルーの田舎家』というイメージをすぐに共有してくださいました。2世帯が気兼ねなく暮らせる設計に感動しています」。